こち亀の中川は現在だと常識人ですが、連載初期は両さんと同じくめちゃくちゃなキャラでした。
そんな中川が起こした最大の事件が「天皇陛下バンザーイ」です。
中川のこの発言が原因でエピソードが1つ消されてしまったことがあります。
中川の「天皇陛下バンザーイ」が見られるエピソードは、何巻の何話に収録されていたのでしょうか?
この記事では「中川の天皇陛下バンザーイが収録された巻と話数・消されてしまった理由・変更後に追加されたエピソード」について解説していきますね。
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目次
こち亀中川の天皇陛下バンザーイは4巻1話に収録されている
こち亀のばっか見てたからちゃんとした天皇陛下万歳に申し訳ない pic.twitter.com/bwwDdM4JbN
— ぽちょむきん (@potemkin0P) October 22, 2019
中川の「天皇陛下バンザーイ」は4巻1話の「派出所自慢の巻」に収録されていました。
現在発行されている版では消されているので、初期の版でしか読むことはできません。
自慢に聞こえてしまったら申し訳ないのですが、実は私は「派出所自慢の巻」が掲載されている版を持っています。
今から10年ほど前に地元の古本屋で偶然見つけたときは、驚きすぎて口から心臓が飛び出るかと思いましたよ!
たまにすごい掘り出し物が見つかるので古本屋巡りはやめられません(笑)
こち亀「派出所自慢の巻」の内容
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「派出所自慢の巻」は現在では見られない、とても貴重なエピソードなので、できるだけ詳細に話の内容を解説していきますね!
ここに注目!
- 水元公園前派出所に欠員が出たので両さんと中川が派遣される
- 水元公園前派出所の班長は帝国軍人魂を持っている人物だった
- そのため派出所の中には銃や日の丸、慰問袋など戦時中に使われていた道具がたくさん飾られていた
- 冬なので気温が低く寒がる両さんと中川
- 班長と班員が出掛けた隙に飾られている銃や日の丸などを焚き火にくべる
- 三八式歩兵銃を中川が「天皇陛下バンザーイ」と叫びながら焚き火にくべる
- 両さんが「桜の枝を折ってこい。酒を飲んで花見をしよう」と提案する
- 提案を受けた中川が桜の木を丸ごと車で引き抜いてくる
- そこへ班長と班員が派出所へ帰ってくる
- 自慢のコレクションを燃やされた班長が怒って銃を発砲する
- 中川がそれに応戦して銃撃戦に発展する
- 班長が戦車を持ち出したので二人は逃げるが、公園前派出所まで追ってきたシーンで話が終わる
「派出所自慢の巻」は上記のようにめちゃめちゃな内容ですが、比較的政治・戦争色が強い内容になっています。
理由は後述しますが、歩兵銃を焚き火にくべて「天皇陛下バンザーイ」はさすがにヤバいですよね…。
こち亀中川の天皇陛下バンザーイが消された理由を考察
#こち亀 コミックス4巻「派出所自慢の巻」、1987年6月15日 52刷ではまだ載っていたと記載されてるブログがありました。「野球狂の男の巻」へ差し替えられた時期、特定を進めたいです… #情報ありましたら是非https://t.co/BPWYflcseL
— まさひこ@「こち亀データベース」管理人 (@maxaydar) August 31, 2019
私が持っているのは1980年11月25日発行の22版なので、少なくとも22版までは「派出所自慢の巻」が掲載されています。(下記画像参照)
しかしなぜ「天皇陛下バンザーイ」の発言だけで削除されてしまったのでしょうか?
作者の秋本治先生は削除の具体的な理由については公にはしていません。そこで、考えられる可能際のある理由を考察してみました。
戦争を軽んじるような内容だったから
(この呟きには何の主義主張も含みません)
天皇陛下万歳と言われていまだ即座に思い出すのは、初期こち亀「派出所自慢の巻」のハイテンション中川。自主規制で単行本から抹消されようとも、知っている人は忘れないってばさ。 pic.twitter.com/YPLaeHNxNz— 偽土田名人@カードダス研究家 (@nisetsuchida) October 22, 2019
「派出所自慢の巻」が削除されたのは中川の発言だけが原因ではありません。
そもそもあのエピソード自体が、戦争や軍人を軽んじるような内容だったため、削除されたのだと私は考えています。
「派出所自慢の巻」に登場した水元公園前派出所は、まるで軍人のような教育と道具を扱っていました。
すでに戦争は終わったにも関わらず。
そのため両さんと中川は始終、水元公園前派出所のメンバーを馬鹿にしているような感じでした。
両さんに至っては「やれやれ…玉砕覚悟の帝国軍人か…まったく!」と悪態をついています。
もちろん中川の「天皇陛下バンザーイ」発言も問題ありです。
そもそも「天皇陛下万歳」という言葉は、戦時中の特攻隊や軍人が、自決する際に言っていたとされる言葉。
中川はそのような言葉を、戦時中に使っていた武器を燃やしながらふざけて叫んでいました。
両さんと中川の行動は「戦争を軽んじている!」と捉えられてもおかしくありません。
特に「天皇は日本の中心だ!」と考えている人からすると、天皇の軍隊だった日本軍を馬鹿にされたので、良い気分にはなりませんよね。
その結果「派出所自慢の巻」を削除せざるを得なくなったのではないか?と私は考えました。
こち亀4巻の派出所自慢の巻に変わり追加されたエピソード
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削除された「派出所自慢の巻」に変わって「野球狂の男の巻」というエピソードが、書き下ろし番外編という扱いで追加されています。
「野球狂の男の巻」は現在でも読むことが可能です。
また実際に4巻を読むと分かるのですが明らかに絵柄が異なっています。これはこち亀中期の絵柄です。
そのため「野球狂の男の巻」が追加されたのは1990年代ごろだと考えられますね。
「野球狂の男の巻」は現在でも読めるので詳細な内容は割愛します。
しかしあらすじを大まかに説明すると「熱狂的な巨人ファンが、巨人が試合に負けると暴れるので両さんが止める」という内容です。
追加されたエピソードも面白いですが、「派出所自慢の巻」を読んでみたい人は、古本屋を巡るかネットで収録版を購入してみてくださいね!
まとめ
・こち亀中川の「天皇陛下バンザーイ」は4巻1話「派出所自慢の巻」で見られる。
・「派出所自慢の巻」は現在は削除されているが、少なくとも1980年11月25日発行の22版までは掲載されている。
・「派出所自慢の巻」は戦争や軍人を馬鹿にするような内容なので、削除された可能性が高いと私は考えてい
る。
・現在は書き下ろし番外編という扱いで「野球狂の男の巻」が追加されている。
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