映画「魔女の宅急便」には絵かきの女の子が登場しますね。実は映画でも原作でも名前は表記されていません。
ですが作中で落ち込んだキキをサポートする重要や役割を持っています。
この記事では『絵かきの女の子の名前・声優・性格・描いていた油絵のモデル』などについて深堀していきますね!
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目次
【魔女の宅急便】カラスと住む絵かきの女の子の名前はウルスラ
キキ(13歳)が成長するとウルスラ(18歳)になり、次におソノさん(26歳)、キキのお母さんであるコキリ(37歳)、最後はケーキを焼いてくれた老婦人(70歳)へと成長していくということです。キキの未来を思い描けるようで素敵ですよね! pic.twitter.com/a2JCpEOE4v
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) January 22, 2016
森の中でカラスと住んでおり、猫のぬいぐるみを拾ってくれた絵描きの女の子の名前はウルスラといいます。
実はこのウルスラはアニメ映画だけでなく、原作でも本名を呼ばれませんが、ウルスラという名前は公式設定です。
飛べなくなって落ち込むキキを励ました重要なキャラなのに、エンディングでも本名が明かされないのは、少しかわいそうに思いますね(笑)
ウルスラの年齢
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ウルスラはかなり大人っぽく印象を受けますが、まだ19歳と非常に若いです。映画では13歳のキキと一緒にいたので、余計に大人っぽく見えるのかもしれません。
実は『魔女の宅急便』の作中で登場する重要な役割の女性は、成長したキキを表しているという逸話があります。
そもそも『魔女の宅急便』の物語の根本にあるのは【一人の人物の成長】で、その女性たちは“各年代を代表する人物”です。
このことを踏まえて登場人物をまとめてみると、下記の表のようになりますね。
ここに注目!
名前 | 年齢 |
ウルスラ | 19歳 |
おソノさん | 26歳 |
コキリ(キキの母親) | 37歳 |
ニシンのパイのおばあさん | 70歳 |
つまりキキは成長するにつれ【ウルスラ⇒おソノさん⇒コキリ⇒おばあさん】へと、年齢を重ねていくということです。
ウルスラの名前の由来
魔女の宅急便より、ウルスラがバスの中でキキにガムを手渡すシーン #細かすぎて伝わらない映画の好きなシーン pic.twitter.com/b2DHZ8X3nT
— 趣味垢 (@S77ktarNH) February 26, 2020
ウルスラの名前の由来は映画、原作ともども公式には設定されていません。
ですが、ブリタニア出身といわれる伝説の人物が「聖ウルスラ」といい、ウルスラと同じ名前を持っているのです。
私はこの「聖ウルスラ」が、同作品のウルスラの名前の由来になっているのではないか?と考えています。
聖ウルスラは聖女として中世から人々に信仰されていました。それはウルスラが守護聖人だからです。
補足!
キリスト教における信仰方法の1つ。特定の国や地域などと関係している聖人や天使が、それを守ってくれているという考え方。
『魔女の宅急便』の作中におけるウルスラはキキを導いて守る存在として描かれます。
飛べなくなったキキに対して、「とにかくジタバタするしかない」とアドバイスを行い、キキを救っていました。
実際にキキはウルスラのアドバイスを受けて元気を取り戻しています。
つまり一人の少女を絶望から守ったウルスラは、守護聖人と同じ役目を持っているといえるのです。
そのため【キキを導いて守る役目を持っているため、守護聖人の聖ウルスラを由来とする名前をつけたのではないか?】と私は考えました。
原作『魔女の宅急便』で扱いがまったく異なる
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『魔女の宅急便』の原作は作家の角野栄子さんが執筆した同名の児童絵本です。
原作版の『魔女の宅急便』でも、ウルスラは名前を公表されず、「絵描きさん」と表記されていました。
そもそもウルスラの役目は原作と映画でかなり異なります。
映画だと主人公キキを助ける良きアドバイザーとして、重要な役割を持っていました。
一緒にヒッチハイクで移動したり、キキが宿を借りるパン屋にも来たりしたことがありますよね。
しかし原作だと登場するシーンは似ていますが、1度きりの登場でその後キキと親しくしている描写はありません。
ちなみに原作でもキキとジジをモデルにした絵画を制作しています。
キキがウルスラの製作した絵画を展覧会場に運ぶ手伝いをしてから、物語には一切登場していないのです。
そもそも原作での「絵描きさん」が、映画のウルスラと同一人物なのか判明していません。
個人的には登場シーンは映画と似ているので、同一人物だと思っていますが…。
つまりウルスラは映画で扱いが激変した珍しいキャラだといえるのです。
ウルスラの声優はキキと同じ高山みなみさんが担当
「忍たま乱太郎」の乱太郎
「名探偵コナン」の江戸川コナン
「ドラえもん」のスネ夫のママ(高山みなみさん) pic.twitter.com/YDLkJICTfa— 同一人物の声優だと聞くと驚くキャラ (@onazi_seiyu) March 12, 2020
映画を見ていて気づいた人も多いかもしれませんが、実はウルスラとキキは同じ声優さんが担当していました。
同じ声優さんが担当していた理由は【一人の人物の成長】をイメージしているからです。
そこから主人公と同じ声優が担当するという発想に至りました。
キキとウルスラの担当声優の名前は高山みなみさんといいます。
高山さんは、誰もが知っている超有名キャラクターの声優をたくさん担当してきたベテランです。
そこで高山さんが担当していたことがあるキャラを、一部だけ紹介するのでご確認ください。
ここに注目!
作品名 | キャラ名 |
名探偵コナン | 江戸川コナン |
忍たま乱太郎 | 猪名寺乱太郎 |
ゲゲゲの鬼太郎(5期) | 鬼太郎 |
楽しいムーミン一家 | ムーミン |
ちなみに『名探偵コナン』の原作者の青山剛昌先生は高山さんの元旦那さんです。
元旦那さんの作品の主人公を現在でも担当しているので、何か不思議なご縁を感じますね!
『魔女の宅急便』は高山さんの声優人生の転機となった作品
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高山さんにとって『魔女の宅急便』は大きな転機になった作品でした。
同作品が放送された1989年の高山さんはまだ新人声優でした。
一人二役は急に決まったこととはいえ、新人声優にはかなり荷が重いです。そこで高山さんはオファーを断ろうとしました。
しかし監督を務めた宮崎駿さんから励まされたことで決心がつき、全力を出し切ったことで見事一人二役を演じきることに成功します。
これについて高山さんの実際のコメントがあるので紹介しますね!
ここに注目!
次の年に『魔女の宅急便』の主役をいただきました。“声優でやれるんじゃないか”と思い始めてはいましたが、 新人にはあまりにも大きな仕事で、しかも急遽キキとウルスラの二役を演ることになって。 「絶対無理です。責任がもてません」とお断りしようとしたら、「責任を取るのは僕だから安心して」って宮崎駿監督がおっしゃってくれました。 もう自分のもてる限りのあらゆるアンテナを駆使して挑戦しました。幸いにも良い評判をいただくことができ、声優としての転機になった作品でした。
作中では特に違和感を覚えることはありませんでしたが、あの当時は新人声優だったんですね。
宮崎駿監督から励まされたとはいえ、新人で一人二役の演技に成功したのは、やはり高山さんが努力を続けてきた証拠だと思います!
絵描きの女の子ウルスラの性格
ジブリの名言集的なの見てたら魔女の宅急便の絵描きのお姉さんがめっちゃスランプに悩む絵師の励みになりそうな事言ってる pic.twitter.com/LTotvsk5OI
— ひまら (@momonosito) March 8, 2020
ウルスラは『魔女の宅急便』を見た人なら、確実に記憶に残るような性格をしています。
そこで彼女はどのような性格の持ち主なのか、作中のシーンから見える性格を紐解いていきましょう!
活動的
魔女の宅急便よかった!
絵描きの人(ウルスラ?)とキキ声優同じなんだって!?全然分からなかった!
絵描きねぇ…そっちでも良かったかもしれない…油彩画選ばなかったもんなぁ… pic.twitter.com/Rnr8l2Ihqd— ワカバユウキ🌱 (@yukwkb) March 4, 2020
ウルスラの性格を語る上で欠かせないのが「何事にも精力的に活動している」という部分です。
実際にウルスラは絵描きとして巨大な油絵を制作していました。また油絵だけでなく、スケッチにも取り組んでいます。
絵のモデルにしていたカラスを「美人」だと褒めていたので、何かの直感が働いてあのカラスをモデルにしたのでしょう。
絵を描き始めたら自分の世界に没頭するほど集中していましたね。
器用
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ウルスラはあんなに巨大で、細部にもこだわった油絵を制作する時点でかなり器用だといえます。
しかし絵画での器用さだけでなく手先も非常に器用です。
キキが落とした猫のぬいぐるみを修繕しているので、簡単な裁縫スキルは身につけていることが分かります。
ふだんは豪快で快活な性格の女性ですが、このように女性らしい一面を持っていることにギャップを感じますよね!
しっかり者
ダメな時、魔女の宅急便を見ます。
カラスの絵描き女子に、飛べないキキが相談する
「絵が描けない時どうするの?」
「描いて描いて描きまくる」
「それでも描けない時は?」
「描くのを辞める」
「描きたくならなかったら?」
「描きたくなるさ」#お疲れ戦隊1212#愛拶1212#驚きと感動リレー1212 pic.twitter.com/QGLkQMtTfk— くみっく@ガハハ人事【宮本くみこ】 (@miyakumikoko) December 12, 2019
作中では13歳のまだまだ幼い少女と一緒に行動していました。そのため、余計にウルスラはしっかり者という印象がありますよね。
ウルスラも小さいときはキキのように、慌てたり落ち着かないことがあったかもしれません。
ですが成長するにつれて、現在のようなしっかりした性格になったのだと思います。
ウルスラはキキの成長した姿と言われるので、いつかキキもウルスラのように、大人っぽくしっかりした女性に成長することでしょう。
経験が豊富
魔女の血。絵描きの血。パン職人の血。神様か誰かがくれた力なんだよね。 おかげで苦労もするけどさ。 ウルスラ / 魔女の宅急便 pic.twitter.com/GDXUWXbGpg
— スタジオジブリ名言bot (@jiburicollecti2) January 25, 2020
ウルスラは19歳の女性にしてはとても経験が豊富です。
ウルスラの経験の深さが見られる部分はキキが飛べなくなって、アドバイスをするシーンが思い浮かびました。
そこで自身の経験からキキに「とにかくジタバタするしかない。何もしなければ急に描きたくなる」という助言をし、元気を取り戻すことに成功しましたね。
やはりウルスラは絵描きという創造力が必要な特殊な趣味を持っているので、一般人よりも経験や知識が深いと私は考えています。
ウルスラの油絵のモデルは「星空をペガサスと牛が飛んでいく」という版画作品
「天馬と牛と鳥が夜空をかけていく」という題の版画は、魔女の宅急便でキキが仲良しになる画家の女の子ウルスラの描いた油絵のモデルになっているそうです。
魔女宅でこの絵を知って以来、大好きな絵なので、遂に本物が観れて感激でした。 pic.twitter.com/4F1D3Z4I4m— Miyo Sato (@MiyoSato2) November 8, 2019
ウルスラは絵描きなので小屋の中で巨大な油絵を制作していますよね。
実はあの絵のモデルになったのは「星空をペガサスと牛が飛んでいく」という実際に存在する作品です。
「星空をペガサスと牛が飛んでいく」は、青森県八戸市にある中学校の養護学級の生徒が共同制作しました。
この絵は元々「虹の上をとぶ船 総集編II」という作品集の1枚で、これを含む合計4枚の版画を14名の生徒が共同制作したとのことです。
完成したのは1976年10月で、子どもたちへの版画教育を行っていた坂本小九郎先生が指導にあたっています。
映画「となりのトトロ」で美術監督を担当した男鹿和雄さんが坂本先生に許可を取って、一部加筆修正した上で作中に”ウルスラの油絵”として登場しました。
ウルスラの絵は色がついている分余計に神秘的に思えますが、モデルとなった版画も白黒ながら、とても不思議な印象を感じますよね!
まとめ
・森の中でカラスと住む絵描きの女の子の名前はウルスラである。
・ウルスラは原作だと1度きりしか登場しておらず「絵描きさん」と表記されている。
・ウルスラの声優は主人公キキと同じ高山みなみさんである。
・ウルスラが製作した油絵のモデルは「星空をペガサスと牛が飛んでいく」という実在の作品である。
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